我が家の母がキッズラインで仕事を始めました。
キッズラインとは、登録制のベビーシッターサービスです。
最近雑誌やテレビなどで特集されることも増えたように思います。
即日で預かってもらうこと、1時間だけ家庭教師をしてもらうことなど、依頼者の希望に合わせて仕事を頼めるメリットがあります。
キッズラインへ登録した母の携帯には、ベビーシッターの依頼メールが届きます。
先日そのメールを読ませてもらった時に切なくて涙が出ました。
我が家の母は働き者 子供の世話に向いている
我が家の母は教員免許を持ち、私たち兄妹を育てあげた主婦です。
私から見た母は、ベビーシッターに向いています。その理由はいくつもあります。
●長年子供と接しているので子供の扱いに慣れている
●子供に現実離れした幻想を抱かず、かなり客観的に見ることができる
●忍耐力がかなり高い。子供が泣いてもイラつかないし全く動じない
私から見たらこの母の性格、スキルはとてもすごいことなのです。
私もたまに甥っ子や姪っ子の面倒を見ることがあります。もちろん私にとって甥っ子や姪っ子は可愛い存在ですが、時にはイラッとすることもゲンナリすることもあります。
一生懸命用意したご飯を「まずい」と言われたり、わざと床にこぼしたりされればイラッとしますし、何をしても泣き止まず30分も泣かれた時は正直ゲンナリしてしまいました。
これが母にはないのです。常に平常心。「そういう時もあるから」の一言。これが本当にすごいなと尊敬してしまうポイントです。
母は定年を過ぎたものの、何か家計の足しになるように働きたいと言っていた時、私は「ベビーシッターが一番向いていると思うよ」と母に伝えました。
母は子供がもともと好きだった人ではありません。とはいえ嫌いだったわけでもないのです。「子供が無条件に好き!天使!」という母性溢れるタイプではなく、子供に対してニュートラルな人でした。
なので、自分が子供の世話が向いているとは思えなかったようです。
私が「子供の世話が一番ママには向いている仕事だと思う」と言った時も、驚いていました。「全然そうは思わないんだけど」とも言っていました。
周りから見るその人の適正と自分が思う適正って違うんだな、と感じた瞬間でした。
キッズラインで仕事を始めた母
母は子供の世話の仕事を試してみることを決め、産後ドゥーラの資格まで取りました。
産後ドゥーラとは、産後間もない両親へ日常のサポートを行う仕事です。
そしてキッズラインにも登録をしました。
キッズラインに登録してから、母はよく仕事に行きます。楽しそうに見えます。私が「今日はどうだった?」と聞くと、「孫の世話と同じことをしているだけだわ」と問題もなさそうなのです。
その母にキッズラインから定期的にベビーシッターの依頼メールが転送されて来るのですが、そのメールを私も読ませてもらい、涙ぐみそうになりました。
例えばこんなメールです。
<メール1>
子供の病後保育のお願いです。熱もほとんど下り、おもちゃで元気に遊んでいます。病後保育をしてもらえる保育園を探していますが、3件キャンセル待ちです。●●日はどうしても仕事を休むことができません。実家も遠く、頼れる人もいない状況です。時給などは交渉可能です。どうぞよろしくお願いいたします。
<メール2>
2歳と5歳の夕食の補助、家事をお願いいたします。夫は単身赴任でいないため、一人で育てている状況です。なんとか頑張ってきましたが、先日過労で倒れ、病院からもベビーシッターさんを雇うようにアドバイスされました。希望は週に2回定期でお願いできたらと思います。2回が難しければ1回でも結構ですので、なるべく同じ人にお願いできたらと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
もちろん本当のメールを公開するわけにはいかないので多少文面は変えています。それでも、キッズラインに登録していない私でも、助けてあげたいなと思ってしまうくらい切実な依頼がたくさんあります。
時給の上限なし、交通費の上限なしに料金を設定している方も多く、どれだけ切羽詰まっているかをそれだけでもひしひしと感じてしまうのです。
ベビーシッターに向いている女性はたくさんいる
子育て経験のある主婦の方であれば、保育士や幼稚園教諭の免許を持っていなくても、ベビーシッターができる女性はたくさんいると思います。
私の母のように、当たり前に子育てをしてきたから、「自分が子供の世話が上手」という認識がない方が多いのだと思います。
ましてや自分がプロとして働いてお金までもらっていいの?と思ってしまう謙虚な主婦の方が多いように思います。
資格はないけれども子育て経験がある、というのは立派なキャリアだと思います。
今は共働きを国も推奨していますし、生活のために働かざるをえない女性や、自分のために働きたい女性など、たくさんの女性が子供を育てながら働いています。
働いている人は責任もあります。
以前妹が、子供が熱を出し仕事を休めなかった時に、保育園の先生から「仕事と子供とどちらが大事なのですか?仕事を変えたらいかがですか?」と言われたことがあります。
正直信じられない思いでした。
いくら子供が可愛くて大事でも、子供が突然熱を出した時に「急に仕事を休めない」のです。そして生活のために仕事を辞められない人もいます。子供と仕事は比べるものではないです。
仕事を頑張っている両親の負担が少しでも減るように、両親をサポートするベビーシッターさんが増えたら嬉しいなと感じました。
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